とまぁ、こんなふうに取り返しのつかない衝動買いに対する悔恨の情を溢れさせながら、日々のD1xライフを送っているわけなのですが、実は、D1xを買った当初から、こんなふうに思っていました。
「ニコンデジタル一眼の最高峰っていうけど、それにしてはあんまり高画質な感じがしないなあ。フラッグシップモデルって、こんな程度のモンなの?」
そりゃあ、今まで使っていたコンパクトデジカメに比べたら、比較にならないほど比類なき高画質を、わがD1xは生成してくれている。だがしかし!しかしなのだ!
なぁ〜んか、こう、腑に落ちない思いが、胸の奥底の方に耽溺するのですよ。自分が手にしたのは、高画質のオレ的究極デジカメであるところのD1xそのものにほかならない。それなのに、それなのに。
まったく、全っ然、いっこうに、これっぽっちも感じないのだ。「うぎゃおおおお!! やっぱりデジ眼の画像はすげげげえええええ!!!ひでぶーーーッ!!!」という感動を。
確かに、激しく高画質で、ウルトラ素晴らしい画像であることは間違いない(撮られた写真の構図とか、シャッターチャンスの捉え具合とかはともかく)。でもでも、こんなもんなのーッ? とゆーのが、正直なところなのでございました。
Photoshopでアンシャープマスクを激しくかけても、ぽや〜っとした感じが残り続ける画像への腑に落ちない想い。たぼさんからオレ的究極レンズであるところのロクヨンを借りて撮っても、それは晴れることがありません。いや、むしろ「ロクヨン使っても、こんな画質っすかぁ〜?」という想いが一層つのるばかりでした。
設定はJPEGのLarge、しかもFineだから、これ以上はTIFFかRAWで撮るしかない。とはいえ、そんな重たいデータを処理していたら、陽が暮れて翌朝になってしまう。なにしろ当時、ウチのPC環境はCeleron
500MHzの自作機と、PentiumIII 650MHzのノート、そしてG3 233MHzの初代iMacという世の中の標準から数世代も遅れまくったモノでしたから。
さてさて、そんな日々に転機が訪れました。そう、自作機の大幅リニュアルです。Celeron 500MHzから、P4
2GHzへ。CPUクロックだけでも、4倍のパワーアップ。それでいてお値段据え置きとは、テクノロジーの進歩とは素晴しいですのう。これでようやく、NikonCaptureを使う下地が整ったと、ということで、そそくさと横浜ヨドバシへ。で、買ってみました。NikonCapture。嗚呼、これで今月の昼ご飯は、ぜんぶマクドナルドのハンバーガー一個ですね……。
初めてのRAW撮影の被写体は、やっぱりカワセミでした。パシャパシャ。ん〜、なんかすぐバッファが一杯になっちゃうなぁ。それに、1GBのマイクロドライブでも。130枚チョットしか撮れない。JPEGで撮ってた時の半分以下だ。なんか、やっぱしRAWってデジカメならではのハンドリングの良さをスポイルしまくってませんか? どうせ画質だって、JPEGのMとLの差がJPEG
Lに対して適用された程度でしょ。あ〜あ。ソフト代とパソコンのパーツ代で、新しい三脚でも買った方がよかったんじゃないのかなぁ。
と、ココロの中で文句を垂れ流しながら帰宅。データをパソコンに転送し、NikonCaptureで画像を開きます。なんだ、やっぱりこの程度か、という画像が表示されました。まずは、輪郭強調を「強」へ。チョットだけ画像がシャキッとしますが、「これじゃ、RAWなんか使う意味ないよな〜」としか思えません。ホワイトバランスや露出はオッケーだったので、次にアンシャープマスクをかけてみました。まぁ、とりあえずは60%ぐらいか。スライダを動かすと、画面が徐々に書き換えられていきます。
……次の瞬間、私の目からは5億枚のウロコがこぼれ落ちていました。
「うぎゃおおおお!! やっぱりデジ眼の画像はすげげげえええええ!!!ひでぶーーーッ!!!」
そう、画面には、いまだかつて見たこともなかったカワセミの細かなディティールが、ありありと浮き上がっていたのでした。それは、「ここまで再現することなんて、結局できないんだろうな」という勝手な認識を、余裕で根底から覆すレベルのもの。全身を震え上がらせる、初めての超感動。眼球がメガネを突き破って、パソコンのディスプレイに刺さるぐらいの驚きと衝撃。ウルズーからD1xに買い替えたときのそれを、遥かに凌駕するスーパーウルトラデリシャスゴールデンスペシャルインパクションでありました。
そうかッ、そうだったのだッ。これがッこれがッ。これがッッ!D1xというデジタルカメラの、真の能力だったのかッ!!なんて素晴らしいんだッ! さすがだッ! さすがプロも使っちゃうニコンのフラッグシップ機ッ!
シャッターを押した自分のウデのなさ加減を、補って余りあり過ぎるこの高画質。いやはや、参りました。もう、全面無条件降伏でございます。それに、露出に失敗しようがホワイトバランスの設定間違えようが、画質を損なわずに簡単に修正可能な利便性。ハンドリングの悪さなんて、この画質に比べれば全然許容範囲じゃないですか。のーぷろぶれむ。

上がJpeg(large・Fine)、下がRAW。共にNikonCaptureでアンシャープマスク70%をかけました。
さらに巨大な比較画像はこちら。
なんだよ、なんだよ……どうしてRAWを食わず嫌いして、使ってなかったんだよ。コラ、なんとか言ったらどうなんだ、今までのオレ!!!! こんなに違うんだったら、買ってからすべてRAWで撮ってれば良かったんじゃないか? だってそうだろ。今までホワイトバランスをオートに頼って失敗したり、露出補正を失敗したり、なんかネムい感じの画像にストレス貯めたりしてたよな。もしRAWで撮ってたら、お気に入りのコアジサシ画像も、初めて見たカワガラスも、某都市公園のアカゲラも、もっとシャープに撮れてたってことじゃないのか!? ガッデーーーーーーーム!!!!!
まぁ、確かにネット用に縮小すると大差ない感じになってしまうのが激しくツラいところではあります。とはいうものの、この画質を体験しないなんてカメラに対する冒涜です。JPEGで撮るのは、ユーノスロードスターをオートマで乗るようなもの。モスバーガーの値段を払って、マクドナルドのハンバーガーを食べるようなもの。「未来少年コナン」の続編だと思って、「未来少年コナン2
タイガアドベンチャー」を見るようなモンです。
デジタル一眼使ってる人は、RAW使いましょう。絶対に。
デジタル一眼買ってはみたけど、意外と大したことねぇなぁ、とか感じちゃってるあなた! そして、よくわからんソフトに1万5000円も出せねぇなぁ、とか考えちゃってるあなた! ハッキリ言って、人生損してます!!!
パソコンが非力だからRAW使えないとか思っちゃダメ!! パソコンはあとからアップグレードできても、JPEGで撮ってしまった画像はアップグレードできませんからね!!! なにはなくとも、RAWで撮ることを強く強くオススメいたします!!